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社交不安障害とは

人間は生活する中である程度の不安感を覚える事がありますが、大抵の場合は自己完結して大きな影響を及ぼす物ではありません。しかし、人によっては不安感をより強く感じてしまう事があります。
不安や恐怖を強く感じる事によって引き起こされる症状のことを不安障害と呼び、現在ではわりと耳にする言葉です。社交不安障害は、不安障害の一つです。

頭を抱え悩む女性

他の人に比べて不安や恐怖を過剰に感じてしまう社交性不安障害ですが、幼少期に症状が出るような事はありません。

元々の性格が影響して恥ずかしがり屋の人はいますが、体調を崩してしまうような事は少ないです。

しかし、中学生から高校生頃までの思春期の頃から、社会人になるまでの間に発症してしまう事が多い特徴があります。
また周りから見れば単なる恥ずかしがり屋のように見えても、実は社交不安障害であったという場合もあります。
特に周囲の人が注意すべき事は他者と接するのを無理強いしない事と、本人が精神的に負担や苦痛、そしてプレッシャーを感じない様に接するのが重要です。

うずくまる男性

例えば人前に出る時、相手が自分の事をどう思っているのか気になります。時には悪い評価を受ける事もあるかもしれません。

多くの人は、気にしてもしょうがないという感じでその場を乗り越えますが、社交不安障害を持っている人は他人から悪い評判を過剰に大きく捉えてしまう事や、注目される事に対しての苦手意識を持っています。

そのため、最初のうちは何とか頑張って人前に出るように意識しても、次第にその状態が悪化していくと人前に出ると考えただけで体調を崩してしまう事があります。
他には人前で発言する際や注目を浴びた際に、頭が混乱状態になり思ったような発言や動作ができなくなる症状が挙げられます。
一度このような経験をすると、やがて次第に人前に出る事すらできなくなり、人と接する事も嫌がったり怖がるようになります。

このように、自分から積極的に他人となかなか接する事が出来ない、またそれによって日常生活に対して支障を来してしまう事を社交不安障害と呼びます。これは一般的にSADと表されていて、近年ではよく耳にしている方もいると思います。
うつ病やアルコール依存症を併発する可能性もあるため、もし精神面の異常に気付いた際には早期治療を心がけましょう。

原因についてはしっかりと解明されていませんが、社交不安障害を持っている方には脳内物質のドーパミン・セロトニン・ノルアドレナリンが不足していると、脳科学の研究結果により見解されています。
これらの脳内物質が不足する事で脳内環境のバランスが崩れ、不安や恐怖などの影響を受けるとされています。社交不安障害と強く結びついているのです。

生まれ持った性格として、特に不安や緊張をしやすい人ほど発症しやすい傾向が見られます。また、幼少期の家庭環境や教育・失敗談なども影響していると考えられています。
約10人に1人の割合がこの障害を抱えているとされており、年齢や性別を問わず発症する可能性があるため決して珍しい障害ではない事が分かります。

医師

現在の治療方法として挙げられるのが、精神療法と薬物療法の2つです。
精神療法は、精神科の心理カウンセラーと不安や恐怖への対処法や物事への考え方を話したり考えたりして改善する方法です。
これは個人の症状に合わせて用いられますが、精神面が安定している軽い症状の方に向いています。
また、再発予防としても効果があるとされており、何かしら薬物を服用できない方にも有効的です。

薬物療法として用いられるのは、SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる抗うつ剤を使用した治療法です。
主に脳内物質のセロトニンを増やし脳内環境バランスを保つ働きを持っており、不安や恐怖を和らげて気持ちを落ち着かせます。また、症状によっては抗不安薬が用いられる事もあります。
治療期間は症状が重いほど長期間に及ぶため、投薬に対する忍耐や治療に対する根気強さが必要となります。

精神療法の治療期間は約半年程と長期間になりますが、再発する確率は低いです。一方、薬物療法は約2~3ヵ月程と短期間ですが再発する可能性は高くなります。
このような点を十分踏まえて、まずは医師へと気軽に相談するのがよいでしょう。
早期発見により負担を軽減できるため、もし身近にいる人の異変に気づいた場合は、すぐに医療機関で診察してもらうように促しましょう。
自覚症状として判断するのは難しいため、日頃から人付き合いをする事で周囲の人に異変に気づいてもらう事で予防対策にも繋がります。